caution!!

セツナマスターリスペクト！（挨拶） 
ちなみに俺得SS。ナニこれ･･･ってヒいても、俺は、知らん！ お約束だけど書いておかないとね。
こういうの書くの数年ぶりだから 細かいところは気にしたらあかん、あかんねんでー。 
OK、中二病満載でも受け入れるぜブラザーってな奴は下へスクロールだ！ 

by.プレア

―――雨。 

ここ数週間、イススィール島全域に雨が続いている。 
闇沙漠以外でここまで雨の日が続くというのも珍しい。 
この雨の影響からか、冒険局ではイススィール島全域に対し冒険禁止の呼びかけを行っているらしい。 

気分を落ち込ませる重い雨。 
ただの雨で冒険申請が断られるわけが無い。 

元々漠然としたイメージで成り立っている島なのだ。 
あまり人が訪れない地域のイメージが揺らぎ、想定外の事態が起こる危険性から申請が断られる事自体はこれまでにも数度あった。 

ただ、島全域に降り注いでいるこの雨がその症状とするならば。 
「イススィール全体のイメージが崩れかかっている」 
･･･笑えない話だ。 

「まぁ放って置くわけにはいかない、か」 
何が原因なのか皆目検討もつかないし、危険であることは十分承知の上だ。それでもこのまま部屋の中で待っているより現状を確認できるだろう。 

ただ、冒険を共にしているあの子たちには黙って行くことにした。 
自分だけならば、状態を確認した後に時間がかかろうとここまで帰ることができる。 


幻妖。 
一人一人が特異な能力を所持している種族。 
彼女の場合、人や物に深い想いなどの繋がりがある限り自分を保つことができるというものだった。 
それは外傷や時の流れですら妨げることのできない絶対のものである。 
逆に言えば、つながりが消えてしまえば存在が揺らいでしまうということだが。 
そういう意味では、彼女もこのイススィール島と似た存在といえるだろう。 
そのことも相俟ってこの現象を調べてみる気になったのだ。 


手早く準備を済ませると窓から降りしきる雨の中へ飛び出した。 
島に訪れた多くの冒険者が始めに訪れるであろう、『リギノの神殿』へ向かって。 




程なくして神殿入り口へたどり着き、明かりをつけて中に足を踏み入れてみたがいつもは飛び出してくる動物や亜人の姿も目にする事は無く、時折聞こえる雨漏りの音以外は何も聞こえない。 
何が起こるかわからない以上、余計な戦闘は避けたかったが逆にこの状況が異常である事を教えてくれる。 

何事もないまま回廊を抜け、かつて聖霊リギナロに力を示した祭壇へ通じる扉を空けたその先には、 



祭壇も、床も、何もなかった。 



祭壇が誰かに壊されていたというわけではなく、老朽化で床が崩壊したというわけでもなく、空間ごと消えてしまったかのように、そこには何もかもが無かった。 

「これはちょっと予想外、ね。」 
床がなくなっているとは思わずバランスを崩したが、咄嗟に伸ばした手が扉の入り口をつかんでいたため、下に落ちることはなかった。 

さて、思っていた以上に事態は悪い状況にあるらしい。 
一先ず調査は止めにしてこのことをあの子たちに知らせなくてはならない。 
そう思い身体を引き上げようと手に力を込めると、 
「･･･えっ」 
急に唐突に手の中の感触がなくなり、身体は自由落下を始めていた。 
暗闇に飲み込まれていく前、最後に見えたものは、壁が、扉が、神殿全体がぼやけながら消えていくところだった。 



暗闇の中意識を失うことは無く、身体もどこかに叩きつけられるような事はなかった。 
上下左右、見渡してみても何も確認することはできなかったが、いつの間にか身体は暗闇の中を漂っていることが分かった。 
残してきたみんなはどうなっただろうか。 
あの子に依存しているこの身がまだ健在なことから無事であることは推測できたが、この状況では動くことも儘ならなかった。 
（これが他次元との歪みなのかしら･･･） 
（時の流れは感知できる･･･だとするなら、島のどこかに流れ着く、か） 
そう思い、次元を超えたときに少しでもあの子の近くへ辿り付ける様、出来事を一つ一つ想い返すことにした。 
そう言えば元々出会いはどういったものだったか。瞳を閉じ、仲間との出会いを思い出している内に彼女はゆっくりとまどろみに誘われていった。 




重く響く、船の汽笛の音で目を覚ました。 
「ここは･･･船着場？」 
気づいたときに彼女が座っていたのは、外とイススィール島とを繋ぐ連絡船の船着場の待合室だ。 
島全体を覆っていた雲はいつしか消えており、新しい日を告げるように太陽が輝いていた。 
どうやら外からの船が到着し、また新しい冒険者がこの島へやってきたようだ。 
「どうやら、解決したみたいね。やれやれ、何が原因だったのかしら･･･」 
船から多くの者が各々の荷物を手に持ち降りてくる。 
かなりの人数だ。雨が降り止んだことで安全宣言でも出されたのだろうか。 
自分もその中に加わり、みんなの元へ戻ろうとし、 
（･･･あら？） 
その中に見知った、間違えるはずの無い姿を見つけた。 
誰か新たな知り合いの迎えだろうか。そう思い後ろから声をかけたところ、 
「あ、はい、何でしょうか？」 
見慣れた顔がそこにはあった。きょとんとした表情で尋ね返されたことを除けば。 
まるで、知らない誰かに話しかけられたような表情。 
「僕も今イススィールに着いたばかりで。あ、でも分かることならお答えしますよ！」 

『イススィールに着いたばかり』 
何を言っている？何が起こっている？ 
あれからどれくらいの時が流れたのかは正確には分からないが、それでも過去に遡っていることはないだろう。 
現に目の前にいるこの子の姿は、最後の記憶にある姿より成長している。 
だとすればこれは、 
（これは･･･時間は過ぎているのに事象は巻き戻っている･･･？） 
これは、まずい。おそらくイレギュラーな登場である自分と繋がりを持つ可能性は低い。 
愕然とし、人違いだったことを告げ立ち去ろうとした時、 
「そうだ、これから冒険局でパーティの登録に行くところですけど、良かったら一緒にいきませんか？ここで話せたのも何かの縁かもしれませんし」 
記憶にある笑顔で、彼が笑いかけた。 



降り続けた雨は、もうあがっていた。 



To_Be_Continued…? 

あとがきではない、なにか

リスペクトされました。セツナです！
こちらのおはなしの僕は、二期のことをおぼろげな夢と思っていて、身体は巻き戻っていないという設定です。
……が！
本当は二期から身体も記憶も全部巻き戻っているので、このSSはIFのお話、つまりアナザーストーリーとなっています。
（そもそも、プレアが僕の年齢を勘ちｇ　……げふげふ…な、なんでもないですよ！）
けどけど、プレア自体はこんな感じのキャラらしいです。ふふふ、おいしいです。ごちそうさまでした！

by.セツナ