03 エンセス/04 魔都ケサクリフィ

2023-07-22 (土) 19:42:31

魔都ケサクリフィ - Capital

ケサクリフィ街道

焉道にくだる - Section 1

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明るみかけた空に、夜を演出する街灯がおぼろに光っています。
やがて灯りが消えると、朝もやの中から湿った足音が近づいてきました。
曙の光は霧に女性と思しき影を映します。

アンシー「私はアンシー。人を探しているの。
　　　　あなた達は誰……よそから来たヒト？
　　　　……トレーベという人を知りませんか？」
　　　　……。
　　　　あなた達が……ッ！　許さない。
　　　　許さない！　殺してやるーッ！」

もやの中から盲目の女性が飛び出してきた！

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Don't use your discretion!

盲目の少女

アンシー 「トレーベ、カタキはうちます」

「ああ、迎えに来て……くれた……のね」

敵を殲滅した！

Take a pride in your glory!

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街道を先に進むと、次第に町並みが見え始めました。
町の中心に位置する巨大な塔の屋根が朝日を浴びて輝いています。

リゥムフィト通りのコードゲット！（コード：2401）
　
　
　

リゥムフィト通り

焉道にくだる - Section 2

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生活感のある町並みなれど通りを歩く人影はなく、
ただ周囲から異様な殺気を感じます。
やがてモザイクの石畳に巨大な影を落とす、
黒い木を中心とした広場にたどり着きました。
どこからか声がします。

声「異邦者よ。ここでは力こそが正しい」

声「我が力は汝の力、汝の力は我が力となる」

声「奪え、奪え、奪え」

声「奪いつくし、いつかはあの塔に君臨するのだ！」

町のあちこちから戦士が集まってきた！

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Don't use your discretion!

ケサクリフィの戦士達

敵を殲滅した！

Take a pride in your glory!

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広間を越えて通りを進むと、やがて街道から見えた塔を備えた、
大きな屋敷が見えてきました。

聞き覚えのある声「あの館に用かね」

振り向くと、エイクドがいました。

エイクド「あれはこの都を統べるルディリアの館だ。
　　　　あの塔で彼女に勝利すれば、
　　　　その力の全てを受け継げるという。
　　　　お前達も、彼女の力が欲しいのかね？
　　　　……。
　　　　まぁ良い。ついてくるのはかまわんが、
　　　　私の邪魔をするのであれば容赦せんぞ」

ルディリアの館のコードゲット！（コード：2402）
　
　
　

ルディリアの館

焉道にくだる - Section 3

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館の入り口には機械仕掛けの巨人が立ちはだかっています。

エイクド「ルディリア……あれは私の弟子でな、
　　　　よく出来た娘だった。
　　　　12人弟子をとり、生き残ったのはあやつだけだった。
　　　　……故、焦っていたのかも知れぬ」

唸り声のような音をとどろかせ、巨人が起動する！

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Don't use your discretion!

館の門番

エイクド 「ルディリア……」

敵を殲滅した！

Take a pride in your glory!

エイクド「哀れなり。笑止なり」

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エイクド「太古の不死人間によって編み出された魔技がある。
　　　　其は彼の死後、我ら定命のものが細く守り継いで来た。
　　　　魔技とは、宿命を背負った不死人間がカルマを果たすため、
　　　　超常に立ち向かうための力なのだ。
　　　　ルディリアは魔技の極意と引き換えに、
　　　　ェアストからこの都の破壊を免れようとしている。
　　　　絶対に阻止せねばならぬ。行こう」

エイクドが館のドアをあけると、外の光が室内の真っ赤な床を照らします。

血にささぐ広間のコードゲット！（コード：2403）
　
　
　

血にささぐ広間

焉道にくだる - Section 4

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血のように赤い広間にルディリアがたたずんでいました。

エイクド「いつでも話せる間だった。
　　　　お前を取り巻くヒトが我らを離し、
　　　　本当に伝えなければならぬことを教えられなかった。
　　　　許してくれ。私はたがえた。
　　　　未だお前に奥義を渡す時ではなかった」

ルディリア 「父上、まもなくェアストが来ます。
　　　　　お引き下さい。あなたから受け継いだ力で、
　　　　　私は正しく導いていきます」

エイクド「我らは導く者ではない。来るべき者のため守り伝えるだけだ」

ルディリア「私はェアストの脅威を払いたい。
　　　　　そのための力があるのです！」

エイクド「それは儚くむなしい救いにすぎぬ。
　　　　未来を救うことができぬ。
　　　　お前がその小さな勝利のために差し出すものは、
　　　　エレァセルの勝利を遠ざけるだろう」

ルディリア「私に、私を慕うこの都の民を見捨てろと？」

エイクド「口惜しや、お前の覇道をゆく心根を見抜けなんだ。
　　　　魔技をェアストに教えるわけには行かぬ。
　　　　引導を渡してくれる……！」

エイクドが悲しみの剣を抜き放った！

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Render and fight frantic efforts!

剣士ルディリア

エイクド 「ルディリア……」
ルディリア 「私は……」

「ぐく……ッ」

敵を殲滅した！

Take a pride in your glory!

エイクド「哀れなり。笑止なり」

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エイクドの剣の刃がルディリアの首を捕らえています。

エイクド「お前を見誤った私を許してくれ。アケロンの岸で会おうッ」

エイクドが手に力をかけようとした時、俄かに扉が開く気配がしました。

リィタ「ェアスト！」

リィタの声が届いたとき、ェアストの剣はエイクドの心臓を捕らえていました。

ルディリア「父上……ッ」

エイクド「グゥ……ッ。ルディリァ……」

とっさに身をかわしたエイクドは致命傷は免れました。
ェアストはエイクドにトドメはささず、
ルディリアを担ぎ上げると、霧のようにかき消えました。

リィタ「解身の塔よ！　闘者同士が戦い、互いの力を奪い合う呪い……。
　　　　ェアストはそこでルディリアの知る魔技の極意を手に入れるつもりよ！」

解身の塔のコードゲット！（コード：易2404難2405）
　
　
　

解身の塔

焉道にくだる - Section 5

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塔の中は中空で、天井のステンドグラスが床に、
刺し違える戦士のシンボルを映しています。

ェアスト「さぁ、ディテークの友ロクザンドが編み出したという、
　　　　不死人間の為の魔技、その極意を見せてみろ。
　　　　さればこの都は黙許してやる。
　　　　それともお前を殺そうとした父の遺志を継ぐか？
　　　　また、別の答えを探すか？」

ェアストは自身の剣をルディリアの前に突き立てました。

ルディリア「……私の心は決まった」

ルディリアはェアストの剣を手にかけます。

リィタ「いけない！　ェアストが魔技を知れば、
　　　立ち向かえる者がいなくなる！」

ェアスト「エエルフ、邪魔をさせるな」

ェアストの影が伸び、隆々たる獣人を姿取ります。

ェアスト「しりぞけてみせよ。さもなくば、死んで終われ」

息つく間もなく、古代人が襲い掛かってきました。

主の危機にフェレスが悲鳴する！
　　　パーティのポテンシャルが全開した！

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Repel destruction, and survive!

ェアストのしもべ

リィタ 「このプレッシャー……ッ！」
エエルフ 「グウゥウ……」

「……熱い……苦しい……」

敵を殲滅した！

Take a pride in your glory!

リィタ「大丈夫……乗り越えていける！」

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エエルフの体は再び影に戻り、大気に蒸発しました。

リィタ「……痛い……痛い。感じる、エンセスの痛み。
　　　こんなにも、傷ついて……」

ェアストの破壊によって蝕まれるエンセスの痛みに、
リィタは自身を抱きしめ崩れ落ちるのでした。

そのとき竜が咆哮するような音が塔に轟きました。
ルディリアの放った竜鳴剣がェアストを引き裂き、
魔技の衝撃に耐えかねた彼女もまた、全身から墳血して倒れました。

ルディリア「浅はか……だった……。
　　　　　一瞬、私は……ェアストを、打倒できる気がした……」

ェアスト「私にダメージを与えるとは、この技！
　　　　不確かな時の流れに秘伝されてきた意味も分かる。
　　　　だが、私は新たな次元に達した」

ェアストの身体は恐るべき速度で再生していました。
そして致命傷を負ったはずのルディリアも、何故か回復しはじめています。

ェアスト「フ、ハハハ……！　その不死性、焉道にくだったか！
　　　　死でも償いきれぬ貴様のカルマをフェイトが認めたのだ。
　　　　お前は呪われし種族の一員だ。滅びの風が全てを灰と化すその日まで、
　　　　道ならぬ道を歩むが良い……！」

ェアストはステンドグラスを割り飛び去っていきました。
ようやく塔にたどり着いたエイクドは、ルディリアの様を見て悟りました。

エイクド「……お前が明かした魔技をもって、
　　　　ェアストはさらに多くの命を奪うだろう。
　　　　ロジックの壁を破り、知らざる世界をも滅ぼすだろう。
　　　　この無念……ついにお前に届いたか」

ルディリア「……私は背負いきれぬ業を背負いました。
　　　　　現世の戦いに身を置くこともかないません。
　　　　　どうすれば……」

エイクド「お前の業は私が晴らす。
　　　　不毛な死を遂げる魂を、還魂の鐘に導くのだ。
　　　　果てしないかもしれぬ。しかし、
　　　　少しずつ近づいていくしかないのだ……」

パーティはリィタたちと別れ、魔都ケサクリフィを後にしました。